D2Cでブランドを育てる上で欠かせない公式SNSの育成

SNSを使う人々

D2Cでブランドを開発し、育てていく上で最も重要な要素の一つに、『SNSの育成』があります。
SNSで人気のないブランド=評価されていないブランドとなるのが現代。

いくら素晴らしい商品やサービスを持っていても、サイトが洗練されたデザインであっても、SNSで活躍していないブランドは評価されないからです。

D2Cブランド=SNSで活躍していくブランド

オンラインでD2Cブランド開発する地図

D2Cブランドは、SNSというフィールドで活躍していくブランドといっても過言ではありません。SNS以外でも評価を得ていく方法はなくはありませんが(例えばメルマガだけで育てていったり、クラウドファウンディングでプロモーションしたり)、結果他の方法を採用して評価をされたとしても、結果としてSNSなどのフォロワー数が増えるはずなので、SNSを切り離すことはできません。また、方法としてもSNSというフィールドを活用するのが最も効果的であり、最短なルートとなります。

理由は明確で、D2Cとは顧客・消費者と直接的に関わりあうビジネスモデルであり、D2Cブランドとは顧客と直接関わって育っていくビジネスですから、SNSというユーザー(顧客)と直接つながることに特化したオンラインプラットフォームはD2Cブランドにとって最適な場所なのです。

もちろん実際には、D2Cブランドにとっての主軸となる土俵はオンラインストアとなります。しかしそれはあくまで販売をしたりブランドの表現をとりまとめる場所であって、そこに行き着くための集客や、ブランディングを含むマーケティングプロモーションの主軸はSNSとなります。

SNSを育ててからブランド化するという方法も

ジュエリーブランドEIKAのパッケージとロゴ

パーソナルなD2Cブランドに最適な方法の一つでもありますが、最初はブランドサイトやオンラインストアなどをつくらず、まずSNSのアカウントを育ててからブランドを作る。という方法もあります。

最近だとインスタグラムで数万人〜数十万人以上のフォロワーを持つインスタグラマー(インフルエンサー)さんなどが獲得したフォロワーさんに向けてD2Cブランドを作るという手法が多いですが、同じ事例です。

SNSを育ててからブランド化することで、よりパフォーマンスの高いマーケティングを行うことができます。SNSのインサイト(アクセス解析データ)を溜めてからD2Cブランドをおこせば、どんな人たちをターゲットにどんな商品やサービスを届ければ良いのかはっきりした状態で開発できるためです。

例:インフルエンサーがD2Cブランドを立ち上げる場合

ビーチで撮影するインフルエンサーD2C

例えば女性のインフルエンサーAさんがインスタグラムで10万人フォロワーを獲得していたとします。自身のアカウントインサイトを見ればフォロワーの性別、地域、年齢層、そしてどんな投稿により多くのリアクションやエンゲージメントを獲得しているのかなどを細かく知ることができます。フォロワーさんの多くが女性で、20代後半で、自分の使用しているコスメに対する投稿に対してリアクションが大きい場合、フォロワーさんはインフルエンサーAのコスメや美容に関する物事に対して関心を示し、参考にしていると想定されます。

そうすれば、20代後半の女性で、自分が心から良いと思えるコスメのブランドを立ち上げれば、フォロワーさんをそのまま顧客に結びつけることが容易になりますよね。

このようにブランドを後天的に育てるという方法もあります。最近はこのケースが多いですね。

例:企業がD2Cブランドを新たに立ち上げる場合

ジュエリーブランド打ち合わせ

SNSから育成して、後天的にD2Cブランドを作る方法は、インフルエンサーなどパーソナルから発生するブランドとの相性が良いと思います。しかし企業がブランドを作る上でも、SNSから後天的にブランド開発をすることも可能です。

商品やサービスなど開発予定をしている商材の属性に合わせた世界観でSNSのアカウントをまずブランディングに特化して運営し、あとから商品などを販売するオンラインストアなどをローンチする方法です。オンラインストアなども持たず、インスタグラムなどのアカウントだけで最初は運営します。

例えばD2Cジュエリーブランドとして運営しているEIKAでは、インスタグラム上をブランドの限定ギャラリーとして運営しています。いわゆるジュエリーの物撮り写真ばかりや着用イメージばかりが並べられた通常の方法ではなく、植物を人に見立て、植物がジュエリーをまとったら。というコンセプトのもと、ブランドのコンセプトである華やかなジュエリーという世界観を表現。差別化を図るだけでなく、ただ単にフォロワー数を拡大することをせず、エンゲージメントの高いファンを獲得することに成功しています。

D2CジュエリーブランドEIKAのインスタグラム画像

EIKA公式インスタグラムはこちら>


SNSの育成によってD2Cブランドは育てやすくなる

SNSを使う人々

D2Cブランドを継続的に成長させていく上でも、SNSは欠かせません。それは何も集客を前提としたものではありません。

D2Cは顧客と直接関わり合いを持っていくモデルなのですから、SNSによってブランドの評価を直接ユーザーから確認したりと、今のブランドの状態を本質的にとらえながら開発していくことができます。SNSをちゃんと運用していないと、それなりのデータにしかなりませんが、しっかりと運営しファンと密にコミュニケーションをはかっていけば、今後ブランドをどのように開発していくべきか。どんな商品やサービスを開発していき、最適化していくべきかなどの答えを明確に得ていくことができます。

当然ですが、D2Cブランドは作ってからが本番。その後のブランドの動向によって簡単にファンは離れてしまいます。ユーザー側の顧客のニーズを的確に捉え続けていくことが何よりも大切なのです。

SNSは顧客とD2Cブランドの関係性を常に明確にしてくれる素晴らしいツールでもあり、優れた集客元でもあり、顧客との関係性をより高めてくれる場所でもあるのです。

ただ発信をするだけでなく、顧客と日々コミュニケーションを密に行っていくことで、純度が高く有用性の非常に高いデータが自然と揃っていきます。

D2Cブランドにとってデータは血液。良質な血液はブランドビジネス全体に優れた循環をもたらします。

安易な設計は無意味。どのSNSを採用するかは、ブランドによって相対的

マーケティングやSNSの設計図

ただ闇雲にSNSのアカウントを作って運用するだけでは、あまり意味がありません。そのブランドの属性によってどんなSNSが最適なのかは相対的だからです。

例えばTIKTOKが流行っているからといってTIKTOKがブランドに適しているかは別です。例えば現時点だとTIKTOKの年齢層は低めだったり、動画のフラッシュコンテンツがメインなので、商品をしっかり見せたいような場合だったり、ターゲットとなる年齢層が高めの場合などには相性が最適でなかったりします。(もちろん運用の仕方にもよりますが)

SNSといっても多種多様なサービスが乱立されています。現在主要なものは下記ですね。
(常に新しいSNSが生まれているので、最新のトレンドをつかむことも大切です)

D2Cブランドを作る組織・チームの規模にもよるのですが、基本的に僕は何か1つに絞って運用を始めることをおすすめします。

SNSを育てるのはブランドを育てることと同じ。日々の投稿やクリエイティブの企画設計、そして製作と、簡単なことではありません。

例えばSNSの運用をする人が1〜3名なのであれば、どれかSNS一つに絞って始めないと、運用ばかりに時間がとられてしまって、結果良質なアカウント育成が困難になってしまいます。それでは本末転倒なので、自分達のD2CブランドにとってどのSNSが最適なのかを分析し、まずは1つに絞って育てるようにしましょう。

ある程度育ってきたらチームを強化し(内部でも外部ソリューションでも)、クロスメディア化していきます。

SNS運用の基本はインハウス運用

D2CブランドのSNSアカウントは、基本インハウス(内部チーム)で運用されることをおすすめします。もしくは強力な内部チームを築いてから外部ソリューションを要所で活用するという方法のいずれかです。

D2Cブランドのマーケティングで最重要なのは、発信する表現の純度です。当然ですが、その純度はそのD2Cブランドを実際に作っている人に近づくほど増します。

つい運用をはじめていき、それなりにフォロワー数を獲得していくと日々の運用を任せたくなってしまいがちですが、もったいないです。運用が楽になったとしても、発信する純度が劣化してしまっては、意味がありません。そういう温度感をフォロワーはすぐに察知し、フォローを外してしまいます。

SNSはブランドを作ることという前提のもと、自分たちでしっかりと運用していくという原則で関わっていくと良いでしょう。実際、今でも私KUROは関わるブランドのSNS運用全てにメインで関わっています。全てのクリエイティブディレクションも同様です。

D2CブランドのSNSは、自身が楽しく発信していくことが大切

SNSを使う人々

最後に、D2CブランドにおけるSNS運用は、それを運用するブランド側がとにかく楽しく発信していくことが大切です。

SNSは日々の業務ですから、発信する物事が自分たちの発信したいこと、自分たちがワクワクする物事でなくてはモチベーションの維持が大切ですし、温度がどんどん気づかないうちに下がっていってしまいます。その温度感は結局はクリエイティブに反映されてしあい、フォロワーが離れていってしまう原因になったり、エンゲージメント率の低下に繋がります。

そもそもSNSとはそのアカウントの主のライフスタイルが魅力的に感じられなくては意味がありません。日々ブランドとして楽しく、ワクワクすることを純度高く発信していく姿勢で臨んでいくと良いでしょう。

ブランドを育てる=SNSを育てる。
SNSと共により素晴らしいD2Cブランドを作っていきましょう。

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ABOUT US
KURO
1983年神戸生まれ東京育ち。クリエイティブディレクター、実業家、キャンパー。「生活必需より人生必需」をモットーに、一度きりの人生をより豊かに華やかに吟味するライフスタイルを追求。完全made in Japanなジュエリーブランドを創業し、総監督して2021年で10周年。提供するもの、関わる人たちを引き立てる優れた背景になりたいという想いから、「KURO(全てを引き立てる黒い背景)」を名乗り、華やかな人生、ライフスタイルは何かを追求し続けています。様々なD2C系事業やブランドのプランニングや立ち上げのサポート、コンサルティングも精力的にサポートしています。お問い合わせはインスタグラムDMよりお願いします。
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