前回の記事、
では、なぜ僕がD2CやD2Cブランドという概念が生まれる前から、D2Cブランドを始めたのか。その理由や背景について簡単にご紹介をしました。(宜しければ本記事を読む前に、読んでいただけたらわかりやすいと思います)
続いて、なぜD2Cブランドをスタートするにあたって、ジュエリーブランドを選択したのか、今回はそのきっかけについてご紹介したいと思います。
D2Cをするにあたってジュエリーとは無縁だったし、好きでもなかった
今でも多くの方に言われるのが、「じゃあ、ジュエリーが好きでジュエリーブランドを始めたんですね。」という言葉。
普通は、ジュエリーが好きだからジュエリーブランドを選択したと思われますよね。しかし僕の場合はむしろ逆でした。ジュエリーとは無縁の生活でしたし、そもそもジュエリーを好きだと思ったことも当時まで一度もありませんでした。
シルバーアクセはいくつか持っていましたが、メンズジュエリーなどにも全く興味がありませんでした。
ジュエリーと接点があるとすれば、彼女にプレゼントを何回かしたことがあったくらいでしょうか。(当時お付き合いしていた彼女におねだりされて)
つまり僕はD2Cでブランドを作るにあたって、全く無縁で興味もなかった「ジュエリー」という分野を選んだのです。
D2Cでジュエリーをやろうと行き着いたのは、ただの偶然
そもそもジュエリーに無縁でしたし、興味がありませんでしたから、別の分野で色々と検討をしていました。
当時、何がいいマーケットだろう、人に喜ばれ、人の生活に必需じゃないけれど豊かさを華やかさを提供できて、より持続可能なD2Cのビジネスモデルや、取り扱う商材ジャンルは何だろうといった疑問を朝から寝るまで考えては調べるような日々を送っていました。しかししばらくアンテナには何も受信されないまま。
ITサービス、、僕はプログラマーでもないので無理。IPHONEが出たばかりの頃には、映像会社と共同で東京の街を素敵に案内するアプリを作るビジネスをやったりもしましたが、スキルとの相性が悪く断念。(アプリ自体は結構高い評価を頂きました。今はもうサポートされていませんが、SOUND TRIPというIOSアプリです)こんなのはすぐに競合に埋もれてしまうだろうなという印象しかありませんでした。
それ以外にも、イベントサービスだったり、バーチャルシティマーケットの構想だったり、いろんなことを考えてトライしては繰り返すような日々も。
しかし偶然にも前職(広告プロダクション)の終盤に、たまたまラグジュアリーブランドのプロモーションをお手伝いする機会があり、カルティエ(CARTIER)さんなどそうそうたる面々のブランドに触れることとなります。
そこでアンテナに一気に引っかかったのが、まさかのジュエリーでした。
もう理屈とかではなく、それまで散らかっていたパズルが突然に綺麗に完成してしまう。
そんな出来事でした。
ジュエリーとの出会いは本当に偶然で、アンテナに引っかかったのも偶然なのです。
D2Cにおけるジュエリー市場はまだ手付かずの鉱脈だった
なぜジュエリーがアンテナに引っかかったのか、そこにはちゃんと理由があります。
- 日本のブランドが弱体化していたこと
- 商品がどこも似通ったりで飽和化し、差別化が図られていなかったこと
- 商品そのものが現金としての価値をまとっていたこと
- ベンチャーが少なかったこと
- LTVが非常に高かったこと
他にも色々な理由があるのですが、とにかく当時はどんなジャンルにも凄いベンチャーがいて、日々新しい取り組みを行なっており、新規参入の障壁が非常に高いように感じていました。
例えばアパレルなんかもそうですし、普通のアクセなんかも同じ。
差別化を図ろうと思ってもはかりづらい、やり尽くされている感。
しかしジュエリーはまだほとんど手付かずのままじゃないかと。
祖母や母親の代から、ほとんど概念が変わっていないじゃないかと。
誰もやっていないなら、誰も変えようとしていないなら、チャンスだ。そうアンテナに引っかかったわけです。あらゆることが再設計されたり、再定義されている時代に、ジュエリーはまだされていない。いわゆる手付かずの鉱脈に感じたのです。これはチャンスだと、確信しました。
そこから日々リサーチやビジネスプランの設計に勤しむこととなります。
本トピックに関する次の記事からは、上記の理由をさらに深堀りしていきたいと思います。
合わせてまたご覧いただけたら幸いです。
D2Cでジュエリーブランドを始めたシリーズ、初回となる前回の記事↓