婚約指輪ダイヤの大きさを表すカラット。大きければ良いわけではありませんが、小さいと感じられてしまうのは残念なポイントに。小さいと思われるカラット、思われないカラットの基準を解説します。
目次・CONTENTS
婚約指輪のカラットが小さいと感じられるケース
カラットとはダイヤモンドの大きさ(重さ)を表す指標のことで、婚約指輪はダイヤモンドが主役の指輪のため、ダイヤのカラット次第で見た目は大きく変化します。大きくなればなるほどより壮麗になり、小さくなるほど主張性はなくなります。
当然ですが、大きくなるほど価値も見た目の壮麗さも上がっていくため、より素晴らしい婚約指輪とダイヤモンドになっていきます(ただしダイヤのクラスはカラットだけではなく、色味や透明度などの評価も含めた総合評価で決まるため、注意が必要です)
ただ婚約指輪のカラットを小さく感じるか大きく感じるかは、人それぞれの価値観などによっても大きく変わっていきます。実際に婚約指輪のダイヤモンドカラットが小さく感じられてしまうケースについてパターンをご紹介しておきましょう。
- 平均相場を下回るカラットの場合
- 彼女の理想を下回るカラットの場合
- 将来的にカラットを小さく感じられてしまう場合
1. 平均相場を下回るカラットの場合
婚約指輪の平均カラットは0.3カラットです。0.3〜0.5カラットが最も選ばれている婚約指輪の主役ダイヤモンドのカラット帯で、この相場感は年々特に変わっていません。ずっと一緒です。
0.3カラットを下回るダイヤモンドカラットの婚約指輪は、平均的・一般的な婚約指輪のカラットよりも小さいという判断ができてしまうため、婚約指輪のカラットが小さいと最も感じられてしまう要因となります。
巷では0.2カラットや0.1カラットの婚約指輪を安価さなどを理由に販売しているケースもありますが、確かに0.3カラットよりも費用は抑えられても、小さいと感じられやすい婚約指輪を選ぶメリットはないといえるでしょう。
普通より小さいかも。となりやすいので、婚約指輪のカラット選びは0.3カラット以上が大原則です。実際に0.3カラット未満はデザイン面においても主張性に乏しくなってしまいます。
彼女の指が小さい、細いに関係なく0.3カラット以上が前提と検討いただくのが最良です。
2. 彼女の理想を下回るカラットの場合
いくら平均的な0.3カラットを選んでも、よく選ばれている0.4や0.5カラットを選んでも、彼女の理想がそれら以上のカラットをまとった婚約指輪であれば、小さいと感じられてしまうでしょう。
日本においては余り多くないケースかもしれませんが、実際に婚約指輪のカラットに対して理想像をしっかりと持っている方は少なくはありません。
平均的なものよりは少しでも特別感のあるカラットを。と考えてる方もいるでしょうし、婚約指輪は絶対1カラット以上と明確に理想像を決めている方もいらっしゃいます。
基本的に小さなものを理想とすることはないため、このケースについてはより大きなカラットに対して憧れていたり、目的を定めているケースです。普段からジュエリーが好きだったり憧れている方などに多く見られるケースですね。
理想的なカラットはそれぞれに異なりますから、どんなカラットに憧れているか聞いてみるのが一番の方法です。サプライズなどの背景から聞くことができない場合は、0.5カラット以上、予算に余裕があれば1カラット以上で選んでおけばまず問題はないでしょう。
3. 将来的にカラットを小さく感じられてしまう場合
意外と盲点で、最も多いと言えるケースがこちらです。最初はよくても、年齢とともに婚約指輪のカラットを小さく感じてしまうケースです。
0.3カラットを下回るカラットの場合、確かに0.2カラットなどでも年齢が若いうちは足りているように感じても、年齢を重ねるにつれて物足りなさや小ささが目立つように感じていきます。基本的に例外はありません。
年齢を重ねるごとにジュエリーもまた指年齢などに合わせてより主張性のあるものやより際立つようなものが似合っていくようになります。ジュエリーがどんどん楽しくなっていきます。
小さいカラットの婚約指輪だと若いうちはファッションアクセのような感覚で身につけられることにメリットを感じやすいのですが、それって本来の婚約指輪の使い方じゃないんですよね。年齢を重ねていくと、婚約指輪が若いころのアクセサリー感になってしまうわけです。もったいないですよね。
婚約指輪は一生モノなので、カラットというのは、将来的な価値観に合わせて選ぶことが大切です。
0.5カラットが小さすぎず大きすぎずのバランス点
婚約指輪における平均カラットは0.3カラット〜0.5カラットですが、基本的に前提の選択肢としておすすめしたいのは、0.5カラットの婚約指輪です。
0.5カラットはデザインの概念からも大きすぎず、小さすぎずというバランス点に位置するカラットです。よほどの理想像を持っているケース(例えば絶対に1カラット以上!など)でなければ、0.5カラットの婚約指輪を選んでおけば、小さくはないよ。ということを明確にすることができます。
0.3カラットだと正直婚約指輪の主役ダイヤとしての主張性を得られる下限なので、将来的に小さく感じられてしまいやすいカラットでもありますが、0.5カラットだと相場の中でも上限値ですし、バランスがとれています。
予算などの関係もあると思いますが、婚約指輪なら小さいと感じられづらく、大きすぎるとも感じられない0.5カラットから検討してみると選びやすいでしょう。
最初はカラットが小さくても小さく感じないことも
僕自身がお客様に婚約指輪やダイヤモンドを沢山提案をしてきて非常に多かったのが、最初は0.3カラットや0.2カラットでも十分なカラットに感じてしまうケースです。
ほとんどの方が初めてのダイヤモンド選び、初めての婚約指輪選び。ダイヤな時点でジュエリーとしての指輪な時点で特別感を感じてしまうため、カラットが小さいものでも大きく錯覚してしまいがちです。
仕方のないことですが、婚約指輪のダイヤモンドカラット選びで大切なのは、少し大きいかな?と思うレベルで選ぶくらいでちょうど良いということです。
最初は特別感を感じても、数ヶ月すれば普通になっていきます。その時に婚約指輪のカラットが小さいと感じても後戻りはできません。大きくて後悔することはないので、感覚よりも上のカラットを検討されると良いでしょう。
分かりづらいと思うので、判断基準を記しておきます。
- 0.3カラット未満:誰がみても小さい
- 0.3カラット:今は十分、今後小ささが目立っていく(選ぶ下限ライン)
- 0.5カラット:必要十分な大きさ、今後ちょうど良いと感じていく
- 0.7カラット:大きくて特別感
- 1カラット以上:誰が見ても大きい特別感、高級感
ネックレスにするとカラットは小さく感じる
最近では婚約指輪ではなく、婚約ネックレスという選択肢も人気を集めています。婚約ネックレスだと普段使いがしやすくなるため、普段からどんどん活用したいと考える方の中で人気が集まっていることが背景にあります。
また最初は婚約指輪にして、あとからダイヤを活用してネックレスへリメイク(リフォーム)するという選択肢も人気ですね。
しかし注意点があります。指輪よりもネックレスの方が、ダイヤは小さく見えるようになる点です。指輪は指という小さなパーツに身につけるのでダイヤや指輪そのものが際立ちます。
ネックレスだと胸元や首元といった広い範囲に身につけるため、その分ダイヤのカラットもジュエリーも小さめに見えるようになります。
実際、0.3カラットまでだとネックレスの場合かなり華奢な印象で、婚約記念品というよりはファッションジュエリー感覚になります。それはそれで良いのですが、ある程度小さいと感じられないようにネックレスなどでダイヤのカラットを選定するなら、0.5カラット以上で選ばれると良いでしょう。
あくまで一石でのカラットで検討を
カラットの表記について注意点があります。それは、表示されているカラット数について。
宝石店や商品によっては、表示されているカラットの数字が一石ではなく、セットされているダイヤモンドの合計カラットであるケースが多いからです。
0.3や0.5カラットのダイヤをまとった婚約指輪を購入したつもりが、実は主役のダイヤモンドは0.2カラットで脇にセットされているダイヤモンドなどを含めた合計のカラットだった。という話は少なくありません。婚約指輪はオーダーメイドであることが多く、返品交換できないケースがほとんどなので、注意しましょう。
見極め方は簡単で、センターダイヤのカラット表記があればその通りですし、必ず婚約指輪には主役ダイヤの鑑定書が発行されていることが原則となりますので、その鑑定書に表記されているカラット数が希望のカラットであれば問題ないでしょう。
お店であれば店員に質問し、オンラインストアなどであれば表示されているスペックを確認もしくは問い合わせてみましょう。
せっかく購入した婚約指輪が、想像していたよりも小さいと感じてしまうものであったら残念な結果になってしまいます。
小さいと感じられないための婚約指輪選び:まとめ
- 相手の婚約指輪に関する価値観を知る
- 主役ダイヤについて0.3〜0.5カラットから検討を開始する
- 0.3カラット未満は選ばない(小さすぎる)
- 0.5カラットが基本的におすすめで優秀
- 大きさ重視なら0.7か1カラットがおすすめ
- 将来を見据えた婚約指輪カラットの選択をする
- ネックレスの場合はより大きなカラットを選ぶ
- 合計カラットではなく一石単体でのカラットで選ぶ
せっかく購入した婚約指輪のダイヤモンドカラットが小さく感じられてしまったりすると、もったいないですよね。まさに安物買いの銭失いになりやすいのがジュエリーの世界でもあります。
もちろん高ければ良いということでもなく、予算などとのバランスが大切。しかしデザイン面から見て適切な範囲のカラットから選ぶようにしないと、結局は満足のいく婚約指輪を叶えられないことになりやすいです。
特別な一生の宝物となる婚約指輪。
ぜひお二人にとって最適最上な選択肢を選んでいただけたらと思います。